良い例えを思いついた
株式投資をする上で、一つの指標になるのがPER。純利益×年数で、おおよその株価の割高・割安が分かる便利な指標だ。一般的には高PERは高くて買いづらく、低PERは安くてお得というイメージがあるが、ことはそう単純ではない。このPERに関して何か分かりやすい例えが無いかを考えたら5秒で思いついた。そこで今日はこの件について書いてみたい。
身長の伸び率で例えてみた
このPER問題についてパッと思い付いたのが
身長の伸び率で例える
という事。非常に簡単な話なので見て頂きたい。今回は小学校5年生のA君と、25歳の社会人Bさん話で進めたい。
A君は小学校5年生の男子。現在の身長は145㎝。過去の身長の推移は以下の通り。
小学2年 124㎝
小学3年 131㎝
小学4年 138㎝
小学5年 145㎝
小学6年 ???cm
この推移を見る限り、A君の身長の伸び率が来年0cmになる可能性は低く、基本の成長ベースを年間7㎝と考えるのは非常に合理的である。また、6年生になったら一気に10㎝伸びるかもしれない。この成長の度合いを推し量って投資するのがグロース投資であり、高PERでも許容される理由の一つである。いわゆる伸びしろってやつ。
次に、Bさんは25歳の成人男性。現在の身長は170㎝。過去の身長の推移は以下の通り。
22歳 168㎝
23歳 169㎝
24歳 170㎝
25歳 170㎝
26歳 ???㎝
これを見て頂ければ一目瞭然だが、Bさんの身長がここから飛躍的に伸びる可能性は著しく低い。逆に縮みはせずに安定してるとも言える。これが低PER株の本質だ。このように考えれば分かりやすいが、
PERは企業の成長速度を表す指数
と言えるのではないだろうか。だからこそ、高PERだから悪いとか低PERだから良いという議論は成り立たないのだ。ただし、低成長企業にビッグチェンジが起きた場合は、これらの例えに当てはまらないので注意して頂きたい。
専業投資家はどっちを選ぶの?
さて、まとめに入ろう。私の個人的な考えでは、
企業の成長に投資する
という明確なポリシーがある。よって、高PERか低PERのどちらを選ぶ?と聞かれたら、間違いなく高PERだ。もちろん、ちゃんと投資する際はこのような二択では決めないのだが、投資家は企業成長の恩恵を受けて大きくなるという理屈で考えれば、これは外れではないと思う。皆さんの投資戦略の参考にして頂きたい。