時は来た
2020年の某日。私は右手でシミ取り洗剤を持ち、左手で雑巾を握って一生懸命マットレスをこすっていました。「お前の資産をWash!Wash!\(^o^)/」 という掛け声とともに力いっぱい汚れを落としていたところ、
ブチッ!
という今まで聞いたことのないものすごい音がしました。この音をあえて何かに例えると、
ケンシロウがジャギにマジギレした時の血管の音
これが一番ふさわしい表現だと思います。そして左手の薬指を見ると、一旦逆へ反り返った後、変な形で指が動かなくなりました。その時の写真がこちら。
普通にしてるのにこの状態。指を曲げようとしても、第一関節だけ曲がりませんでした。この時若干の痛みは感じたものの、過去に指で骨折や捻挫を経験した記憶がよみがえり、「骨折だったらもっと痛いだろう。指が元に戻らないということは腱が切れたのかな?」と直感で感じました。ただ明らかに怪我をしてるのは間違いなかったので、すぐに処置をすることにしました。その時した処置は、
割り箸で添え木をしテーピングで固める
といった感じで、家に余っていた割り箸を使って薬指を固定しました。一般的に骨折をした時にする処置ですね。この方法が正しかったかどうかはわかりませんが、後々の治療方法を考えれば良かったのでないかと思っています。
あ~手術だね!
痛みは大してなかったものの、翌日すぐに地元の整形外科へと駆け込みました。レントゲンを撮りましたが骨折している形跡はなく、指は元に戻らない。そしてレントゲン写真を見ながらお医者さんが一言、
「あ~手術だね!紹介状を書いておくから。」
この言葉に衝撃を受けました。手術は元より、悪くても1ヶ月ぐらいで自然治癒するんじゃないかという風に思っていたのに、 お医者さん曰く全治2~3ヶ月とのこと。
「え~!うそ!マットレス拭いてただけだよ?」
と心の中で思いつつ、 紹介状を握りしめて大きな病院へ行くことになりました。
人生の選択
大病院でもレントゲンを撮られ、正式な診断が下されました。
腱性マレットフィンガー
左手薬指の腱が切れているそうです。ここでお医者さんから二つの提案がありました。
1 腱をつなげる手術をする
2 装具をつけてひたすら耐える
そしてよく話を聞いてみると「手術内容としては指に金属の棒を刺して数ヶ月我慢する。メリットとしては装具の付け外しがないので煩わしくない。デメリットとしては手術をしても100%治る保証はない。装具着用の場合は手術をしなくてもいいが、数週間装具を外してはいけない。どちらかを選んでください」
この話を聞いた時に、痛い思いをして手術をしても結果が大して変わらないのであれば、体に棒をぶっさすのはイヤ!ということで装具を身に付けることを選択。私が作ってもらった装具はこちら。
装具を見た瞬間「これでブログが書けなくなるな」とか「お風呂の時とか大変だな」という思いがよぎり、正直憂鬱になりました。そしてお医者さんからは
「一秒たりとも装具を外しては駄目だから。外して腱が切れたら、また一からやり直しだから!わかったな。なああ!(やや誇張)」
と言われ、 とにかく忠実に守ることを決めました。
10週間耐え抜く
装具をつけてもらってから最初の1~2週間目に、ちゃんとはまってるかのチェックをした後は、基本的に放置プレイでした。大病院で最初に診察をしてもらってから約10週間、ずっと装具を外さずに耐え抜きましたが、その期間中は頭ではわかっていたものの、とても憂鬱でした。正直、指を頻繁に使うお仕事の方は手術をした方が良いかもしれません。 そして10週間経過後、ようやく装具を一時的に外すことを許可されました。そしてちょっとずつ指を曲げてリハビリをしていきましょうと言われました。
リハビリのコツ
私がリハビリとしてやっていたことは、入浴時にグーパーグーパーと手を握って少しずつ指を曲げることでした。この時のコツは「少し痛いな」思う程度のところで止めて、無理をせず翌日のリハビリに回すということでした。ここで一気に治そうとして無理に手を握ったりすると、 悪化していたかもしれません。筋トレと同じでちょっとずつコツコツとリハビリするのが良いと思います。またお風呂の中でグーパーをすると、関節がよく曲がりやすいので、リハビリの効果や回復が実感でき、気分的にも前向きになれます。
夜間でも装具はつけた
「もう装具を外していい」とお医者さんに言われた後も、夜間だけは装具で固定していました。患者さんなら分かると思いますが、治りかけると指が5度ぐらいお辞儀する感じで曲がってしまうことがあります。日常生活には不備はないのですが、見た目が・・・。やはりどうせ直すならまっすぐピンと伸びるようにしたい!と思うのが心情。なので私の場合は指先が少し曲がってしまった時は迷わず装具で固定していました。装具を付けてピンと伸びたら、またグーパーグーパーを続ける。これの繰り返しでした。
栄養に気をつけた
やはり怪我なので栄養はちゃんと取ったほうがいいと思い、タンパク質をよく摂るようにしました。また、サプリメントも摂るようにしました。
結果的には怪我が治ったので、サプリを飲んで満足しています。
そして・・・
受傷してから19週間後、最後の診察が。お医者さんに診ていただくと、
「素晴らしいですね!超優秀です。
今まで見てきた中でトップクラスの回復です」
という太鼓判を頂きました。そして「このまま悪化することはないのでもう卒業ですね」というお言葉が。長かった治療生活に別れを告げることができました。

指は70度まで曲がり、感触的にはまだまだ曲がりそうな感じがしてます。「先生!まだ僕、本気出してないですよ!」と指から声が聞こえました(やや誇張)。実際問題、日常生活で指を70度曲げることはほとんどないので、個人的には大満足です。
まとめ
ここから、私がマレットフィンガーになった後のまとめを書きたいと思います。
1 とにかくすぐに病院に行く
「自然治癒するかな?」なんて甘いことを考えずに、とにかく病院に行くべきです。自己診断で治療が遅れたりすることが最も危険。すぐに病院に行きましょう。何でもなければそれでいいのです。
2 マレットフィンガーの治療は忍耐力が重要
とにかくこの怪我は治癒するまでに時間がかかります。人によっては数ヶ月、あるいは1年ぐらいかかる人もいるのではないでしょうか。ただ、諦めずしっかりじっくり固定とリハビリをして、治療に臨めば結果は出ると思います。
3 夜間固定は大事だと思う
個人的な感想ですが、 夜間に装具で固定していたのは良い判断だったのではないかと思います。夜間に固定してピンと伸ばし日中は外して活動し、また寝る前に装具を付ける。私はこれの繰り返しを実践しました。
4 栄養もしっかり摂る
指の腱が何で出来てるかはちょっと知らないのですが、やはり栄養をちゃんと取らないと治るものも治らないと感じていました。タンパク質とサプリメントをしっかり摂りました。
以上が、私のマレットフィンガーの治療体験記です。この怪我の治療には本当に時間がかかります。怪我をした当初は色々と心配な事もあると思いますが、指の腱が繋がるまではひたすら耐えて、地道にコツコツとリハビリをすることが大切だと思います。もちろんお医者さんの指示をちゃんと守って回復に努めてください。この記事が、マレットフィンガーと診断された患者さんの手助けになればと心から願っています。
おかえりなさいですね。
資産ぶとっばして、雲隠れかと思ってましたが、
お元気で何より。
自称白系ロシア人のギャルより
自称ロシア人のギャルって時点で、かなりのファン歴のオッサンだと見抜きました。
今後ともよろしくお願いします。ニヤニヤ