5202日本板硝子が無配を発表! 何が痛いってアレが一番痛い
本日引け後、恒例の適時開示ウォッチングをしていたところ気になる題名を発見。
このご時世に配当の修正となると、相当業績が良いか、普通に考えて減配のお知らせだと思った。こういう天国か地獄か的なIRには、ゾックゾクする(コロナの初期)早速中身を見てみる。
のお知らせだった。
「あれ、この時期に発表って、もしかして権利落ち後じゃないよね?そんなむごい事をして、高利回り投資家を地獄に送るような会社はないよね?ね?」と思いながら権利日を確認。
3月が権利日だった orz
はっきり言ってこれは酷い。通常、こういう大事な事は権利日前に発表するのが一般的である。なぜなら、投資家側は業績が悪くても利回りを狙って権利日を持ち越すのだから、そういった思惑に対して一定の配慮するのが普通だ。
これじゃあ株主総会の時に、
「何で無配なんだゴルア!せめて優待出せゴルア!」

という、無配を絶対許さないおじさん達の集中砲火を食らう可能性がある。しかも、 権利落ち日から数日での発表って・・・。配当狙いだった投資家さんは気の毒である。
高利回りで低位株。これはどう考えても初心者ホイホイ
ここまで来ると、 利回りや株価の推移が気になってしまう。さっそく調べてみる。
権利日の終値で計算してみた。3月27日の終値は372円。それに対して予想配当利回りは20円。
配当利回りは、5.37%!
正直言って、これに釣られてしまうのも無理はない。なぜなら株価が372円ということは、 最低37,200円から投資ができる。そう考えると、単純に5万円以内で高配当の銘柄としてかなり有力な選択肢として考えてしまうだろう。
特に株初心者は!

だが起きたことは仕方がない。 同じことを繰り返さないためにも、今回、何がいけなかったかを検証して次に生かそう。
高配当投資で絶対に見るべきポイント
これは主に3つある。
1 業績
2 配当原資
3 有利子負債
ただし、ここから書くことは、絶対ではない事を予めご了承願いたい。
どんなに財務が悪くても、大人の事情で配当を実施する会社は多々ある。ご参考までに。
1 業績
まずは業績。当然ではあるが、黒字企業よりも赤字企業の方が減配や無配のリスクが高まる。 日本板硝子の業績予想は、期初においては黒字であったが10月末に大幅な下方修正の発表をしている。この時点でギリギリ黒字といった状態だったので、業績悪化の一つのサインだったと言える。こういう情報を見逃してはいけない。
2 配当原資
配当というのは空から降ってくるわけではなく、会社が内部に蓄えているキャッシュから株主に対して配当を実施するものである。なので、事業内容で必要なキャッシュ以外に配当に回せる原資はあるのかどうか?
また、あったとしても、その金額に余裕がある数字なのか?実現可能性は?などを吟味しないといけない。業績が悪化すれば、手持ちのキャッシュが命綱になるわけで、キャッシュがある=配当が必ず入ると考えてはいけない。
3 有利子負債
この数値も重要である。景気が良かったり、ある程度事業が安定して回ってる時は借金というのはあまり気にしなくていいのだが、 いざ環境が変わると、有利子負債というのは経営に重くのしかかってくる。 日本板硝子の期初の有利子負債は454,573百万円! 自己資本比率は12.9%と、非常に心もとない財務となっていた。
高利回り投資は、財務分析とワンセットで!
ここまで、 高利回り投資で見るべきポイントを書いてきた。まとめると、
高利回り投資は財務分析とワンセットで!
財務分析が出来ないなら投資するべからず
こういった結論になる。
初心者ほど配当利回りでスクリーニングして投資をしがちだが、今回のような事態を避けるため、必ず財務分析をするように心がけよう。
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