一口に暴落と言っても、個別銘柄で差があるという事実
さて、四季報春号も読了し、テスト勉強をやりきったぐらいの充実感に満たされている私であるが、こういう外出の自粛を要求されている時こそじっくりと読書が出来るのでありがたい。
どうせ外に出られないなら、気持ちを切り替えて企業のリストアップをする事をお勧めする。
さて、ここからは私の主戦場である日経について語っていきたいと思う。今回の一連の暴落で、下げ渋る銘柄とすってんこすってんころりんと転がり落ちていく銘柄をよく見かけた。
指数の下落幅は同じなのに、下落率が10%以上のものと、2~3%で踏みとどまっているものと、明確に差が出た場面に遭遇した。 全ての銘柄のデータを取って分析したわけではないので、私の監視銘柄の範囲内で起きた出来事として、参考までに読み進めてほしい。
あえて言おう!自己資本比率が重要になる
今回の暴落で下落率に差があることは書いた。その条件をざっくりと書いてみる。値下がり幅がきつかったのが、左側の青字である。
小型株>大型株
信用残が多い>信用残が少ない
決算の進捗が悪い>決算の進捗が良い
自己資本比率が低い>自己資本比率が高い
私が監視していた銘柄では、このように顕著な傾向が現れた。今回は、一番下の自己資本比率について考えてみたいと思う。
自己資本比率がどういうものか、大家さんで例えてみた
自己資本比率と言っても、あまりピンとこない人も多いだろう。まあ確かに、日常生活で自己資本比率という言葉はあまり出てこないと思う。
何か例えやすいケースであるかな?と色々考えたのだが、株式投資と不動産投資を重複して実践している人が身近に多いので、今回は大家さんで例えてみたいと思う。
二人の大家さんを題材にする。
大家さんA
現金でしか不動産を買わない
360万円の戸建てを二戸所有し、毎月の家賃収入が各5万円。
年間の家賃収入は120万円。
大家さんB
全額を借り入れ
720万円の戸建てを一戸所有し、毎月の家賃収入が10万円。
年間の家賃収入は120万円。
ただし、毎月の返済額は5万円。
※税金・手数料・修繕費等、一切の経費を考えないものとする。
というわけで、図にしてドン!
もちろん、ビジネスの場合は借金をすることによって効率よく利益が上げられるという側面もあるが、どちらの大家さんが財務的に健全であるかは一目瞭然である。
また、もし二人の大家さんが同時に入居者を失った場合、先に破綻するのは大家Bである。これを上場企業に置き換えてみよう。
またまた図でドン!

借金以外の条件面をすべて統一した場合、市場で売られやすいのは会社Bである。特に今のような、 売上が減少をすることが想定される局面では、借金をしている会社ほど負債が重くのしかかり、市場でもそれを嫌気される事が多い。
同業他社との財務の比較は重要である
もし、自分が投資している株が同業他社に比べてめちゃくちゃ売られていた場合、前述したように自己資本比率が影響しているケースも多々ある。同一セクターで一斉に売り上げが減少した場合、最後まで強いのはキャッシュリッチで自己資本が厚い企業であることは間違いない。
成長よりも健全性に重きが置かれつつある今、再度この点を念頭において投資先を厳選していきたい。
ツイッターも見に来てね ヤリ手ジジイのツイッター