10年以上デイトレードもしたし、今は長期投資もしてる。持ち株の情報はいつもくまなく探しているし、月曜から金曜日は頭の中は株だらけ。土日は投資関連の本を読む。株のおかげで辛いこともあったし、辛いこともあった。はたまた辛いこともあった。
結局辛いことのほうが多いんだけど、これだけ自分の人生において長く付き合ってるものというのはなかなかない。そう考えると、株に対してある種の感情が芽生えてきてる。
これって恋?
というわけで本題
目次
株で負ける人は大体パターン化されている
私はデイトレーダー時代から数えて、13~14年は株をやってきた。その中で本当につんでもねー大成功を収める人がいる反面、数多くの退場者を見てきた。正直、他人に構っている余裕などない世界なので、退場者が出ても途中からそれが当たり前だと考えるようになり、何とも思わなくなったけど。これも悲しい現実である。
まあ、自分が生き残る事が最重要だからね。そして私が今までを振り返った時、成功した人にも一定のパターンがあるのと同様に、失敗する人にも一定のパターンがあることに気が付いた。人というのは自分のことには客観的になれない部分があるが、他人がしている行動においてはものすごく冷静かつ、客観的に見ることが出来る。
なので「あ、それやったらおしまいだな」とか「もうこうなったら無理だな」とか、なんとなく先が見えてくる。今日は私が実際に株の世界で見てきた、退場者に共通する5つのポイントについて語りたいと思う。もちろん5つだけが全てではないのだが、ほぼ共通して見られた点をピックアップしている。株の世界は銘柄の選定も大事だが、それ以上に大事なのは考え方だと思っている。もし、以下のポイントに当てはまる人がいたら注意して欲しい。
1 売りも買いも基準がない人
たまに雰囲気だけで売買をしてうまくいく人を見かける。雰囲気トレードというのは、何かしらの運や勘が働いてそれが機能して利益につながる。確かに私も説明しづらい売買状況では、こういった本能的なトレードをやって利益を出していた時期はある。
しかし、私の経験上、こういった人は長期間において勝ち続けることはない。なぜなら雰囲気でうまくいく場合は、たまたまその方法が勝ちパターンにハマってるだけなので再現性もないし、長期間では悪い方に収斂していくのがほとんどだから。
サイコロを振って6が3回出ても、次が6だとは限らない。株で勝ち続けるということは、ある程度合理性や再現性が高いことを繰り返して、積み重ねていくということに他ならない。少なくとも私はそう思っている。なので、基準がない人が勝ち続けることは不可能に近い。
私は断言するが10年スパンでは消えてると思う。もし雰囲気だけで生き残れたら天才だろう。私も含めほとんどの人は天才ではないのだから、自分自身で基準を作りそれを実行し、検証していくというのが一番合理的ではないかと思う。
2 含み損に耐えられない人
初心者でも上級者でも共通だと思うが、株を新規で買う時はそれなりに自信がある。頭の中では、最低ダブルバガー。上手くいったらテンバガー。
「テンバガーの含み益見せたら、株女子にモテるかな♪」
などと妄想は膨らみまくる。もちろん他も。そして、買ったばかりの株がすぐに値上がりでもすれば、自分は天才じゃないかと有頂天になる。しかし人間とは不思議なもので、自分が買った株価より下がると一気にメンタルは傾いていく。嘘みたいにね(ションボリ)
不思議なものだ。自分が買った会社の価値が変化したわけでもないのに、株価が含み益か含み損かで精神的な負荷が変わってくるのだから。この含み損に耐えられないと、含み損が膨らむから怖くて売った!という、とても不合理な判断をしがちになる。そして自分の恐怖心が基準という誤った判断の行き着く先は、
あんたが売ったそこが底\(^o^)/
に繋がる。大空翼が「ボールは友達」と言っていたように、「含み損は友達」と言えるぐらいのメンタルを持ちたい。ちなみに私はベイスターズファンです(何の話)
3 レバレッジこそが最短コースだと思っている人
投資において物凄い真実を言うと、
現物取引で借金は発生しない
信用取引で借金は発生する
と言う明確な事実がある。そして信用取引をうまく駆使できれば短期間でお金が増える!というのが証券会社の売り文句であり、信用取引を利用する人の根拠だろう。しかしこれに文言を付け足すとすれば、
上手くいけばね(はあと)

という言葉に集約される。信用取引がうまくいけばお金は短期間で増える。これは事実だろう。また、信用取引の恩恵を受けてる人も確かにいる。しかし一番重要なのが、
信用取引を使う人ほど下手くそが多い
という点である。上手い人がいない、とは言ってない。
下手くそが多い
と言っている。私は思うのだが、現物取引が上手い人が信用取引をやってもそんなにリスクはない。上手い人は何をやらせても上手い。しかし、現物取引が下手な人が信用取引をやるというのは、料理の出来ない人に中華包丁を持たせるようなもので、普通に危険だと思う。
実際に、どんなにドヘタクソンでも、現物取引でお金がゼロになったという話は聞かない。逆に信用で失敗して退場というケースは山ほど聞いた。そう考えると、そもそも信用取引をしないということが、長い投資人生においてプラスに働くのではないかと考えている。とにかく、負ける人には信用取引を使ってる人が多いというのが私の感想。
4 間違えても損切りができない人
株を買う時は、保有期間が長いほど慎重に投資先を調べるのではないかと思う。私も全力でぶっこみたい銘柄に関しては、納得できるまで時間をかけて調べるのが当たり前だ。
しかし人間とは悲しいもので、自分が慎重に調べて納得して買った会社ほど損切りがしにくくなる。これは自分がその銘柄にかけたエネルギーに比例するから。その銘柄に対してエネルギーを注げば注ぐほど合理的な判断をしづらくなる。
例えば自分の買った株が明らかに悪い決算内容で株価が下がった場合 、合理的な判断としては損切りをするのがベストだろう。しかし、その会社の社長を気に入りすぎたり、事業内容に熱い思いが乗ってしまったが故に損切りができなくなったとしたら投資家としては失格である。合理性よりも感情が前に出て損切りができない人は負けやすい。最終的な判断は数字である。
5 負けを取り返そうとする人
これはパチンコやスロットといったギャンブルとも共通しているのだが、人間は元々持っていたお金を減らすとそれを取り返そうと必死になる。なぜなら取り返した時の満足感は最高だから。しかし、株においてこれは罠に他ならない。株の場合は、常に合理的かどうかで判断すべき。
例えば自分が山でヒグマに遭遇し、持っていたリュックサックを奪われたとして、そのリュックサックを取りにヒグマを追いかけるだろうか?

合理的に考えればそんなことは絶対しないはず。このケースではリュックサックは諦めて下山するのが最も正しい判断と言えよう。しかし、
株の世界では、顔を真っ赤にしてヒグマを追いかける人がいる。
まず、覚えておかないといけないのは、全ての銘柄で勝ちを収められる投資家はいない。相性の良い銘柄もあれば、相性の悪い銘柄ある。
しかし負けてる人は、その負けた対象からお金を取り返したいという思いが強い傾向
にある。
「やられたらやり返す!同じ銘柄から取り返さないと意味が無いクマー!」
けれど相手はヒグマなので、更に傷を深くして逃げ帰るのがオチである。

株で大切なのは、
負けを取り返すよりも、勝てるところで勝つ
という切り替えの心だと私は信じている。なので私自身はデイトレで相性が悪かった銘柄は、基本的に二度と触らないようにしていた。なぜなら相手が自分にとってヒグマだと知っているから。
偉そうな事を言ってしまったけど・・・・
1~5は、全部過去のヤリ手ジジイの経験談である。
ぶっちゃけ全部当てはまってたな!
実は私自身の上手くいってなかった時期と、他人が退場していく姿を重ね合わせたら5つの共通点があった!という話なのである。私の場合、頭を切り替える事が出来たので、まだ何とか市場の片隅で生きている。
しかし、変化しなかったら多分このブログを書いていなかったと思う。この5つの共通点を見て、「あーなるほどわかるわかる!」という人もいれば「そんなことねーよ!」という人もいるだろう。
それでいい。
そう思って当然だし、それでいいと思う。この話は、あくまで私の経験上での話。ただ、自分に当てはまってドキドキしてる人には何度も読み返して何かのヒントにして欲しい。