※この記事は加筆修正したものです。
老後資金2000万円問題を契機に、証券会社の口座開設数が増えていると聞いたので、その情報の裏づけを取るために早速調べてみた。NISAのデータを確認すると、投資未経験者の割合がグッと増えている。

みんな、自分の将来を真剣に考えているのだろう。分かる・・・分かるよその気持ち・・・。給料は上がらず、年金の支払いはドンドン遠のき、社会保障の負担増は生活を圧迫し続けている。

「これ、給料だけじゃ将来やばくね?」
と気が付いた人達が、行動に移した結果だと思う。しかし、この投資未経験者の急増に、私はある種の危機感を抱く。数々の戦場を生き抜いてきた私には、既に遠くから足音が聞こえていた。
彼らがやってくる!

「ちょっと普通のカモじゃ可愛くないから、ヒモで結んであげようか!ただ、ヒモだけじゃ映えないし、ネギを背負わせたら前衛的だよね。ヨシ、これで誰が見てもオシャレ番長!」

しかし、貴方がこう見られている事だけは間違いない。
目次
投資の世界に来る際に、覚えておいて欲しい事
それは、
金融業界に来た無知は、飯のタネ
という事実である。もしあなたが「そんな事は無い!急騰銘柄教えてくれるし、良い人ばかりだよ!」と思ったのであれば、それはそれでいい。別に私は困らないので、このブログを閉じる事をお勧めする。また、少しでも気になった方はこのまま読み続けて頂きたい。
あなたがこのブログを読んでくれているということは、株式投資というものに興味を持っているからだと思う。その理由はきっと様々だ。これからの将来を不安に思ったり、お金を寝かせておくのはもったいないと考えたり、ラジバンダリ。
人それぞれ理由はあると思うが、お金を増やしたいという思いは共通のはず。このブログは超絶玄人や、ひねくれた投資家も多数見ているが、今回はそういうアクの強い連中は一切無視して、
投資について知りたい20~30代の株初心者の女子
を想定して書く。 これは決して筆者好みの読者層ではない(震え声)。現実問題、
一番カモになりそうな層
を意識している。なぜなら、希望に満ち溢れて夢見る層は、ライオン達にとってA5ランクのブランド牛みたいなものだから。

なので、私の事をただのエロ投資家だと思わないで欲しい(硬派アピール)さて、 根本的な話をしよう。セミナーには大きく分けて二つある。まずは無料のセミナー、もう一つは有料のセミナー。これは皆さんもすぐに分かると思う。そして、ここで両方のセミナーに共通する、一番大きな条件を教える。
セミナーを開催するにはお金がかかる(がっちり٩( ‘ω’ )و)
これは開催する側からすれば当たり前だが、無料のセミナーだからといって開催費用が無料になるわけではない。必ずお金がかかる。都心の駅近くでアクセスの良い会場を抑えれば高く付くし、セミナーのスタッフも一人では無理だから複数になる。
その人件費も馬鹿にならない。また、セミナーを開催する宣伝にだって費用はかかる。では、そのお金を誰が負担するのか。気前のいい主催者?そんなことはない。
その費用を支払うのはあなた自身である。
その仕組みを理解した上で読み進めていこう。
無料セミナーの罠
初心者の人はどう思うかわからないが、私は無料という単語を聞くと、ものすごく身構えてしまう。なぜなら「無料=どこかで利益をあげないといけない」という構図がすぐにわかるので、どこで利益を取る構造なのかな?と考えてしまうから。とても親切な私が、主催者の声を代弁させてもらうと、
「セミナー参加は無料で至れり尽くせりだけど、一番儲けたいのはこちら側だから、必ずどこかでガッツリ回収させてもらうからね。えへへ」
これが圧倒的真実。主催者の心の声を文章にしちゃうんだから、我ながら本当に親切だと思う。うん。また、株式投資のセミナーにもいくつか種類があり、私が特に注意を促すのは
エンドの高額商品を売るために、無料開催で撒き餌をするセミナー
の事である。私が言ってる事の正しさを証明するために、試しにセミナー主催者のホームページを覗いて見てみるといい。最近は親切仕様で高額な受講コース(商品)を丁寧に掲載している。ただ、これは自信の表れとかではなく、単に特定商取引法の規定を満たすために掲載しているだけである。
このように無料セミナーというのは、入り口は入りやすいが、後ろに必ず主催者が売りたいものがあるということを頭に入れておいて欲しい。また、ビジネスの基本であるが、無料という設定で客寄せし、最終的にエンド商品(高額なもの)を売るというのは、どこにでもあることだ。
金額の多寡は別として身近な例で言えば、スーパーの試食もそれにあたる。もし、ずっと0円で食べ物を提供し、マネキンさんに販売促進を依頼して試食を永遠に続けてたら、企業は赤字になってしまう。なので、どこかで回収しないといけない。そのために商品を売る。この構造自体は無料セミナーも試食も同じなのである。ただ、試食の場合は、
後で買っても何十万円もしないけどな!
ってだけの話。この無料セミナーの仕組を考えると、色々と見えてくる。
証券会社主催の無料セミナー
口座開設をして欲しいか、自社の利益になる投資信託を買って欲しいとか、そういう思惑が見えてくる。これはまだ可愛いほうだね。私は行かないけど。
投資会社の無料セミナー
口座開設とか投資信託とかそうゆう甘っちょろいものは売らない。トレードの技術的なことを教えるスクールだとか、急騰銘柄を事前に送るとか、ハイリスクハイリターンの商品とかそういった形で、非常に高額な対価を取る。
セミナーを開催して、一人から1000円取っても経費にすらならないからね。自分でやることが分かってる人は行く必要がないから、私は行かないけど。このように無料セミナーの仕組みを紐解くと、そもそもセミナー自体の質が問われるケースが多いし、私の過去の経験からも、
時間泥棒になる可能性が極めて高い。
つまり自分の貴重な時間を費やして会場に行くぐらいなら、本や決算資料を読んでた方がマシという結論。また、会場の雰囲気に飲まれて、欲しくもない物を購入させられたら、それこそ本末転倒である。まだ自分の基準がしっかりしてない人が、こういう類の無料セミナーに行けば基本的に餌になるだけである。ここで私がはじめに書いたことを思い出してほしい。
金融業界に来た無知は、飯のタネ(テストに出ます)
このことから私はハッキリと言いたい。
株の初心者が無料セミナーには行ってはいけない(キッパリ)
逆にそのセミナーが何を意図しているか理解できるようになれば、行っても構わないとは思う。その辺はお好きにどぞ~~。ただ、無料セミナーに行ってはいけないとは書いたが、例外的に行ってもいいと思うセミナーがある。それは、
上場企業が参加するセミナー
である。これは、会社側が自社をアピールしたい場合に、色々な場所で積極的にPRする機会を持とうとしている場合が多い。このケースに関しては、相手が自社を知ってもらいたいという風に考えているわけで、そのコストを会社自身も負担しているケースが多い。特に自分が興味を持っている会社が実施している場合は、内容をよく精査してから行くことをお勧めする。
では、初心者に救いは無いのか?
ここまで読み進んでもらったわけだが、
「じゃあ無料セミナーが駄目だったら、ほとんどのセミナーは意味ないじゃん」
という疑問が湧いてくると思う。
そうなんです、ほとんど意味ないんです!
ここでよく考えて欲しいのは、セミナーを開催する側が利益を得たいわけであって、参加する側の利益というのは基本的に二の次の世界なのである。だからこそ供給過剰ともいえるボリュームで、無料セミナーがあちこちで開催されるわけ。なぜなら、仕掛ける側は圧倒的ライオンなんだから。あらゆる場所で羊を待てばいいのだ。そして初心者ウケのいい、
・安全
・安心
・簡単
・出来ます
というキーワードで人々を惹きつける。しかし、私は株式投資の真実を言いたいが
・危険(間違えると)
・不安(株価下がるし)
・難しい(簡単なら全員勝つ)
・出来ません(甘くない)
これが本当の世界である。人にとって命の次ぐらいに大事なお金を運用するわけであるから、そもそもセーフティーゾーンなんかありえない。私のように真実を言ってしまうと、株式投資に参入する人が減るから、業者からは疎まれるよね。
ただ、逆も然りで事前に株式投資というものを理解していれば、羊がライオンの群れに飛び込む必要はなく、ライオンがいなくなったところで草を食べる事も出来る。

今回私が言いたい事は、まずライオンの群れを避けろ!という事。これが第一のステップ。ここまで聞いてたら、夢も希望も何もねえじゃん!という声も聞こえてくるが、ところがどっこいどっこいしょ!

このブログは親切仕様なので、ライオンの群れを避けて草を食べる方法も伝授する。ここまで、多数のライオンがはびこる無料セミナーの罠に関して述べて来た。では、記事のタイトルにもある
行っていいセミナーとは何か?
それは、
投資家自体が勉強を目的として集まるセミナー
この世界、ライオンばかりだということはお伝えしたが、それとは真逆の砂漠のオアシス的な人種もごくわずかだが存在する。それは個人投資家。普段はお互いのポジションがぶつかり合って相反すると思われがちな個人投資家だが、実はそうでもない。あんまりポジションは被らない。
また、生き残ってきた個人投資家には非常に研究熱心な人たちが多く存在している。ハッキリ言って株バカと呼べるレベル。それは、もっと投資が上手くなりたいとか、もっと企業について詳しくなりたいとか、もっと自分自身を高めたいとか、本当にそういった意味で日々模索してる人たちがいる。
こういう人達の集まりは相互扶助の精神で活動し、費用も最小限に抑え、生きた情報交換をしながら、お互いに有益な時間を過ごしたいと願ってる人たちが開催することが多い。なので、開催費用も結構ギリギリで抑えて、会場費とかを考えても、もうちょっと取ってもいいんでねえの?と思うこともしばしばである。
もちろんこの類のセミナーでも、自分の保有ポジションの提灯が欲しいだけとか、そういう人もいるとは思うが、基本的に高額商品を売るような事は皆無だし、もし主催者がそういうスタンスだと知った時点で退席すればいい。そして二度と関わりを持たなければいい。そういう意味で個人の集まりの離脱は容易である。
良いセミナーの見分け方
これ、自分で言っておいてなんだけど難しいよね。行ってみないと分からないし。ただ、悪評が立つような個人投資家のセミナーはすぐに人がいなくなるし、そういう意味で見分け方のポイントがいくつか出てくる。そこを詳しく説明しよう。
集まりの内容が四季報ベースであること
これは私が物凄くお勧めする、良いセミナーの見分け方である。そもそも四季報という信頼性のおけるベースを基にして開催されるセミナーに、高額商品の売り込める余地は少ない。基本的に中級者以上が多いし。また、各自勉強熱心だし、交流をする事によって投資家にとって最も必要な要素である「気付き」を得られる可能性が高い。
もちろん正解を求めに行く場所ではないし、みんな真剣なので参加のハードルは上がるが、私が思いつく限り、安全面や実益の部分で最も効率の良い集まりではないかと思う。
女性が参加している事
これも一つの目安にしてほしい。本当の上級者クラスだと、参加者の言ってる事が分からない事も出てくるだろう。特に、今回想定している20~30代の株初心者のスレンダー女子(やや拡張)にとって、株の専門用語が飛び交うと付いていくのがやっとになり、つまらなくなってしまう可能性もある。
そう考えると、同じ女性の参加者がいるという事は、それだけで大きなプラスになる。また、単純に女性が参加できるという空気だと、その集まりは風通しの良い関係ではないかと推測出来るので、主催者に女性の参加はあるか?と聞いたり、知り合いの女性と一緒に参加したりするというのも非常に有効である。
参加費が安いこと
もし仮に、超ハイクラスな人たちが集うセミナーがあったとしても、それが参加費2万円とかだったらやめた方がいい。費用対効果はもちろん諸々のことを考えて。私の経験上、金持ちは親切な人が多いので、そういうところで変に金を取ろうとすることがない。なのに、もし参加費用を何万円も取るようだとしたら・・
後は分かるね? YJJは賢い子好きだよ。ニヤニヤ
ちなみに開催する場所にもよるが、3000円ぐらいまでだったら、会場代を考えてもまあ妥当かなと思う。地方か都心かにもよるけど。その辺は自分のお財布と相談して欲しい。
くれぐれもそれをノムラに聞いてはいけない。
堅実な投資家として取材歴・出版歴がある人が参加している
これも結構おすすめ。株の長期投資で財を成した人は、基本的に暇である。連絡するとすぐに返事が返ってくる。つまり、ヒマofヒマ。なので、普通にセミナーに顔を出してることが多い。
また、こういう人たちは危険を予知する能力にも長けているので、あまり得体の知れないセミナーには出ない。逆に言えばそういう人達が出るセミナーというのは、ある程度の安心感がある証でもある。また、先述したとおり、何かおかしいな?と思ったら退出すればよい。
番外編
※セミナー後のオフ会で、殴り合いとか窃盗とかはあるの?

これ、都市伝説的に語られてる(笑)みんなネタとして言ってるのか、本当に聞いた話として言ってるのかは分からないが、私の経験上そういった話を聞いたことが無い。一度も。ただ、実際にあったという話は、SNS上では見かけるので、あったかなかったかで言えば、そういう事も実際にあったのだろう。しかし、これは私の持論だが、
そういうレベルの人種が集まったから起ったんじゃね?
としか、思わない。現に、私の身の回りでは一切聞かないので。そもそも集まりの目的が真剣な株の研究ではなく、
大規模
飲み会
不特定多数
これだったら、あり得る話だよなと。なぜなら目的が株の話を中心にしてないから。真剣に株について語ろうとする集まりで、こういう事は起こりえないだろうと。なので、初心者と言えどもそんなに心配する必要は無い。
それでも心配だったら私が守ります!(何アピール)

以上、株式投資の行っていいセミナー・行ってはいけないセミナーを述べてみた。色々な意味で厳しい世界ではあるが、全く活路が無いわけではない。ライオンに食われず、上手く草を食べられるように自分自身を守って投資を楽しんで欲しいと思う。
